誇れる仕事を求めて、コスモを選んだ

私は建築学科出身で、就職活動中は主にゼネコンのインターンシップに参加していました。
そこで、色んな人の考え方や多様な価値観を調整しながらほかの企業や公的機関と協力してプロジェクトを実行していくところに楽しさを感じました。そういった経緯もあり、就職するなら製造現場の仕事に携わりつつ多くの人と協力体制を作りながら働ける会社に入社したいと考えていました。

建築学科からエネルギー業界に進む学生は珍しいようで、周囲には同じ道を選んだ人はいませんでした。ただ、私は建築分野の専門的な知識を活かすことだけではなく、建築分野の土台にある「問題解決」というスキルを活かして働けることを最優先にしていました。

また、自分の仕事に誇りを持つことも大切にしていました。
仕事を通じて人や社会にどれぐらい貢献できるか。それが自分にとっての誇りに繋がると考えています。石油という製品は多くの人が毎日必ず利用する、生活上なくてはならないものです。コスモでの仕事を通して広く深く人や社会に貢献できるのではないかと感じていました。

最後の決め手になったのが座談会で聞いた社員の方の話でした。
当時工務部門にいた先輩社員の方が自分の仕事について目を輝かせながら胸を張って話をしている姿がとても印象的で、「こんな風に働けたら幸せだろうなぁ」と思ったのを覚えています。

製油所の安全と安定、当たり前の“日常”を守る

2014年に入社してから、装置の検査、点検、補修計画の立案から実行、評価など、幅広い業務を担当しています。製油所の収益の基盤を支え、そこで働く人達の安全を背負っている責任の大きい仕事です。

安全操業と安定供給。当たり前に製油所が動くことにこそ自分の仕事の意義はあると思います。また、問題と向き合い課題を解決していく過程にもこの仕事の面白さを感じます。
どこを検査すればいいのか、トラブルが発生した原因はなんだろう。今まで経験したことをフル活用して考え、試してみる。実際に検査してみたら、想定した箇所に何か問題が見つかることもあれば、何も見つからないケースもある。じゃあ次はこうしてみよう、ああしてみようとPDCAを回していきます。

うまくいった時は達成感があるし、うまくいかない時も難しい問題に立ち向かうワクワク感があります。正直、最初は分からないことだらけで失敗することも多かったです。それでも少しずつ知識と経験を積み上げたおかげで、できることが増えていきました。知識と経験が無駄にはならず、自分の武器になることもこの仕事の魅力的な部分ですね。

4年に1度の大舞台。知られざる私達の戦い

入社して印象に残っている仕事を挙げるのであれば、やはり「TA(Turn Around)」ですね。365日、24時間動き続ける製油所装置を一斉に止めて行なう定期整備です。装置を停止しないと行えない検査や補修などの装置のメンテナンスを行います。
検査のオリンピックのような、製油所の一大イベントです。

1回目のTAは入社して2年目だったのですが、検査担当として装置を1つまかされました。まだまだ知らない事も多くありましたが、その経験を通じて大きく成長できたと思います。それに、先輩方がしっかりフォローしてくれたことも印象に残っています。全て教えるのではなく、随所でフォローしてくれました。実際に装置に触れながら様々な事を学ぶことができました。若手に仕事を任せて成長を促す。それでいて、放任にならずしっかりサポートもしてくれる。この文化はコスモの伝統のように感じますね。本当に若い芽が育ちやすい会社だとつくづく思います。

2019年、2回目のTAの時には培ってきた経験を活かし、応援に来てくれたメンバーのマネジメントをするまでになりました。4年という月日の中で自分が成長したことを、肌で実感する機会にもなりました。そういった意味で、TAは会社にとって大切なイベントであると同時に自分にとっては4年間の成長を測るバロメーターになっていると感じます。

未来を変えるために技術を磨き続ける

入社してから今まで、FCC(流動接触分解装置)という装置のメンテナンスをずっとさせてもらっているので、FCCのメンテナンスであれば、コスモで自分が一番詳しい、いわゆるプロフェッショナルだと言えるようになりたいですね。積み上げてきた技術は嘘をつかないですし、道を極めることにやりがいを感じる性格ですので。

将来的には、これまで人間の力ではできなかった膨大なデータを活用し、効率的、効果的なメンテナンスを行いたいと思います。
装置を稼働してから50年以上蓄積してきた検査や点検などの膨大なデータを、AIやIoTを活用することで分析し、設備の信頼性をさらに高めていく。そんなことを実現していきたいなと思います。

※本記事中に記載の肩書きや数値、固有名詞や場所などは公開当時のものです。