様々なバックグラウンドを持つ人材が
集まるコスモエコパワー

佐伯:私たちはコスモエコパワーで洋上風力発電の開発に携わっているプロジェクトメンバーです。私は2021年に新卒でコスモエコパワーに入社しました。子どもの頃から環境に興味を持ち、大学や大学院でも環境に関わる研究に携わってきました。その中で、これからの世界にインパクトを与える取り組みは何だろうかと考えた時に、「洋上風力」の存在を知りました。海に囲まれている日本なら、洋上風力を活用できるポテンシャルはより高いと思い、洋上風力に携われるコスモエコパワーへの入社を決めました。

高橋:私は2019年にコスモエネルギーホールディングスに事務系基幹職として入社しました。入社後はIT部門に配属になり、コスモのデジタルトランスフォーメーションに関わる仕事に就きました。コロナ禍と重なり、ITという観点からどのようにコスモを進化させていくか、という仕事を担当する中で、「新しい分野を開拓する」ということに興味が湧きました。そこで、社内のジョブチャレンジ制度を使い、コスモエコパワーへの異動を志望しました。

中村:私は学生時代に原子力を専攻しており、新卒で原子力の保全設計の仕事に就きました。エネルギーを生み出すという仕事に関わる中で、より新しい、最先端の場所でエネルギーの未来を創っていきたいと思い、コスモエコパワーに転職しました。コスモエコパワーは、新卒で入社する人がいたり、他事業から異動してきた人がいたり、他にも様々なバックグラウンドや専門性を持った人たちが集まっている会社です。

新しいものを創るからこそ、
地域・環境に向き合い続ける

高橋:洋上風力発電は、国が促進区域を指定し、発電事業者の公募・選定を行って、許認可が下り、設計や建設が始まります。私たちは将来の発電事業者として選定されることを目指し、様々な分野で計画を進めています。私と佐伯さんは、その中でも地域開発を担当しています。

佐伯:洋上風力という新しいエネルギーを創り出す中で、いかに地域と共生し、地域に貢献できるかを考えていくのが、開発の仕事です。公募の際には、地域の人たちの生活環境に影響が出ないかということも重視されますので、地域の自治体や企業、漁業者の方とコミュニケーションを取り、様々なご意見を頂きながら関係性を構築していきます。

中村:私はO&M(オペレーションアンドメンテナンス)戦略を担当しており、風車が建った後の20年間、どのように運転・メンテナンスをするかという事業計画を作っています。保守作業には多くの人員が必要で、地元の企業さまとの連携が必須になります。地域の雇用の創出や経済発展に向けて、地元の企業さまと一緒に未来を描いていくことを大切にしています。

中村:洋上風力発電のビジネスモデルとしては、風車を建てて電力を発電し、利益を得るということなのですが、設備は大きく、開発範囲は広く、地域への影響の非常に大きなプロジェクトです。いわば「海を使う」プロジェクトなので、例えば漁業者の方々の事業に影響を与えないか、共に発展するにはどうしたらいいか、という永遠の課題に向き合い続ける仕事でもあります。

佐伯:洋上風力は主にヨーロッパで先進的に取り組まれているのですが、日本にはほとんど前例がありません。そして、ヨーロッパと日本では海の形が異なり、漁業のスタイルも違います。例えば、ヨーロッパではクジラやイルカといった哺乳類に対する影響が重点的に調査されていますが、日本では漁業への影響が重視されます。

高橋:「前例がない」「正解がない」ということが非常に難しいところでもあり、大きなやりがいに繋がるところでもあると感じています。日本にも、ヨーロッパにも、世界中を探しても正解はありません。その中で新しい産業の仕組みを構想するということが、この仕事の面白さだと思います。

一人ひとりの熱意が
満ち溢れている会社

中村:社内の雰囲気としては、新しい産業を生み出すという、エネルギーに満ちていると感じます。もともと陸上の風車のノウハウを持ったエコパワーと、石油事業を長年行っていたコスモエネルギーグループが一緒になったという背景があり、そこに様々な業界の出身者が集まってコスモエコパワーという一つのチームが組成されています。上下のラインが固定された組織というよりも、様々な専門性を持った人材が横で繋がり、常に相談できるような環境で仕事をしています。

佐伯:私は新卒で入社したので、比較対象がないのですが、会社の雰囲気として「熱意に満ち溢れている」ということを肌で感じます。先輩ばかりなので、自分が言うのも失礼かもしれませんが(笑)、全員が「未だ無いものを創る」という想いで仕事をしていると思います。

高橋:私はコスモ石油から出向していますが、コスモエコパワーにも「人のコスモ」という雰囲気を感じます。誰かが困っていれば、すぐに誰かが手を差し伸べますし、わからないことがあれば、誰にでも相談できる雰囲気がある会社です。これは、会社を超えたグループとしての文化なのだと思います。

今の最先端であり、
未来の礎となる仕事

中村:改めて、洋上風力は非常に将来性の高いビジネスであり新しい産業だと思います。現時点では、海底に基礎を打って設置する着床式の風車が一般的ですが、今後洋上風力が発展していけば、海底に基礎を打たずに風車を浮かせる、浮体式という風車へと進化していくはずです。そうなれば、発電できる電力量も大きくなり、日本のエネルギー供給は大きく変化していきます。今自分たちが関わっている仕事は、まさに最先端ではありますが、未来から見れば礎となる仕事だと思います。

佐伯:今私たちが進めていることが、これからの基準にもなると思っています。地域の方々や環境と共生しながら、洋上風力という新しいエネルギーを社会実装する。責任の大きさを感じますが、先輩たちに支えられながら、自分の仕事を全うしたいと思います。

高橋:日本での事例は、アジアにとっての前例となり、洋上風力という産業が世界で発展していくことにも貢献できると思います。自分たちは世界のエネルギーの未来を創り出す現場にいるので、志高く挑戦していきたいと思います。

※本記事中に記載の肩書きや数値、固有名詞や場所などは公開当時のものです。

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